築50年のアパートから、都心の天神エリアの立地を生かした単身者向けマンションへ。(from第437号)

名称 リブライト天神
概要 1LDK 24戸
構造 鉄筋コンクリート造 9階建
延床面積 990.92m²
敷地面積 333.44m²
竣工日 2023年1月26日
所在地 福岡市中央区舞鶴

親不孝通りから西にのびる1本の路地。バブル期には日本最大級のディスコで賑わったこの伝説的な通りに「リブライト天神」は誕生しました。「受け継いだ土地を末永く大切に守りたい」というオーナー様の決断をお手伝いさせていただきました。

アパートの老朽化によって入居率が悪化しましたが、土地を守り続けるため退職を機にマンション建設へ

福岡の天神エリアにあるこの土地は、私の父が昭和46年からアパートを経営していました。バブル期には真向いに大型ディスコがあり、アパート前の通りは「マリアストリート」と名付けられていました。しかし、時代とともにアパートの入居者は少なくなり、建物の老朽化が進むなかどうすればいいのかわからないまま時が経過していきました。退職を機にこの土地を永く守っていくためにいろいろと調べた結果、マンションを建設することにしたのです。「マンションを建てるなら福岡で実績のあるウエムラさんがいいよ」と知人から勧められ、営業の方に会うと、とても誠実で、こちらの質問に的確に答えてくれるので「経験豊富だなあ」と好印象でした。諸事情から着工は1年後ということになり、その間駐車場として貸し出すことにしたのですが、駐車場の業者もウエムラさんから紹介され、いい条件で契約することができました。

都心エリアのマンションということで若年単身者をターゲットにし、多くのマンションを参考にして外観デザインを決めました

天神エリアという立地から、仕事を持つ若年単身者にターゲットを絞り、全戸1LDKの賃貸マンションに決定しました。デザインで最も悩んだのは外壁タイルの色。何百という種類のタイルから選ばなくてはなりませんから。外壁は上下で色を変えることに決めていたので、天神、薬院、六本松あたりのマンションを見て歩き、自分で撮影したマンションの画像を定例会議で見せて相談しました。現物のタイル見本をいくつか組み合わせて検討し、皆さんの意見も参考にしながらイメージ通りの外観デザインに仕上げていきました。内装も決めることが多いのに驚きました。とにかく明るいイメージにしたかったので、白を基調に床も淡い色に決め、それに応じてキッチンやバスまわり、トイレもコーディネートしていきました。ウエムラさんはいろいろな場面で入居者やオーナーの立場にたったアドバイスをしてくれてとても参考になりました。

エントランスはマンションの顔として質感を高めるために、レンガタイルでカフェバー風にしました

最後に決めたのがマンションの顔となるエントランス。私がカフェバーのイメージで落ち着いたレンガ調タイルを使いたいとウエムラさんに伝えると、今までの経験を踏まえてレンガ調タイルの組み合わせや質感などをアドバイスしてくれました。そのタイルに合わせてアプローチをスタンプコンクリート(コンクリートに型押しする技法)にして、石畳のような風情に。ホール正面には私が購入したデザインパネルを設置してライトアップしています。1階には5台分の駐車場を確保し、そのうち1台分は電動シャッター付きのガレージにして付加価値を高めました。マンションは英語の造語で「Re(再び)+Bright(輝く)」でリブライト天神。この土地が再び輝くよう願いを込めました。すべてイメージどおりの出来上がりに大満足です。これからもメンテナンスや大規模改修工事などウエムラさんにお願いしようと思います。