自社ビルをテナント付賃貸マンションに建て替え。こだわりを実現して、完成に大満足(from第396号)

名称 カサ・デ・アルテ
概要 店舗2区画 / 3LDK 1戸 / 2LDK 1戸 / 1LDK 6戸
延床面積 682.59m²
敷地面積 154.85m²
竣工日 2019年8月30日
構造 鉄筋コンクリート造 7階建
所在地 福岡市南区大橋1丁目11-1

建築・美術関係の仕事に携わってこられたオーナー様。オーナー様ご自身が設計された自社ビルを、テナント付賃貸マンションに建て替えることに。こだわりの実現をお手伝いしました。

コンペを重ねたうえで家族や友人、関係者と相談して信頼できると感じたウエムラさんに

私と妻はともに建築学科出身で、建設敷地に元々あった自社ビル「アートボックス」は、私が設計し昭和58年に建設しました。「アートボックス」は、1階が画材販売、2階は額縁販売で廊下がギャラリー、3階が絵画等の教室として利用していました。築25年頃からさすがに大規模修理が必要かと思いましたが、それにかかる費用や修理期間の休業などを考えると負担やリスクが大きく着手には至りませんでした。しかし、消費税増税前に思い切って建て替えようかと考え、大手ゼネコンと地場の建設会社数社に事業計画と見積りを依頼しました。自分でビルの模型を作成してプランを立て、どの会社が私たちの理想を実現してくれるか、家族や銀行・税理士事務所の方々、建築設計業の友人などと相談を重ねた結果、ウエムラさんに依頼することを決意しました。その理由として、工期・見積金額・実績・メンテナンス・アフターケアなど総合的な評価はもちろん、テナントに入る店舗の紹介を営業さんが対応してくださったこと、そして施工業者の知人や周囲の信頼が厚かったことも決め手になりました。

写真:マンション物件

密な打ち合わせで自分のこだわりをお伝えし、そのほとんどを実現した建物を建設していただきました

事業計画に基づき、1~2階はテナント、3~5階は1LDK、6階は3LDK・7階は2LDKのファミリー向けとしました。アートボックス事業は旧自宅で継続しています。約35年間この土地で仕事をして時間毎の日照を把握しておりましたので、東側から朝日が入るよう開口部を設け、立地上メインバルコニーは全戸北向きですが、開放感あふれる眺めにし、出来る限り採光を保つ設計に。白を基調とした内装を含め全体を明るい住居に仕上げました。外壁はメンテナンスを考えてセルフクリーニング効果のあるハイドロテクトタイルを選択。カラーも気に入っています。テナント1階から2階へと上がる外部階段に、目隠しとアクセントを兼ねたアルミルーバーの設置を私から提案し、その上に私が考案したロゴ「Casa de arte」を配置。バルコニーの手摺もアルミルーバーと統一感を持たせるなど、ウエムラさんと密な打ち合わせを重ねてこだわりを実現していただきました。完成したマンションに大満足です。最後になりますが、竣工目前に上村秀敏前社長ご逝去の報に接し、直接御礼の言葉を伝えられなかったことが残念でなりません。心からご冥福をお祈りいたします。