思い出深い家の古材がいきいきと蘇る、和の風情漂うマンションで末永く快適に。(from第238号)

名称 カーサコスモス
間取り 1LDK 10戸 / 2LDK 15戸 / 最上階自宅
延床面積 1,320.06m²
敷地面積 3,028.28m²
竣工日 平成18年3月31日
構造 鉄筋コンクリート造 7階建
所在地 福岡市博多区東雲町2丁目1-3

築92年の日本家屋が3月末、マンション「カーサコスモス」として生まれ変わりました。400坪の敷地に建つご自宅の古材や部材、庭石、植木などを取り入れたデザインで、和の風情と都市型マンションのシャープさが融合した新しい空間に仕上がっています。オーナーのM.I様にお話を伺いました。

随所に瓦や古材、庭石が配されるなど、和の雰囲気が漂う都市型マンションですね。

このマンションには前の自宅の古材を織り交ぜてあります。自宅は大正2年に建てられたものでしたが、頑丈な造りでしたので、本来なら取り壊す必要はなかったんです。ところが税金を始めとする諸問題と直面することになり、この家を解体して新しくマンションを建てようという話が持ち上がりました。でも、私が嫁いでから35年間住んできた家でしたので、なかなか決心がつきませんでした。息子や祖母、親族、ウエムラ建設さんと幾度も話し合いを重ね、松尾家を守るためには、やはりこの手段が最適だろうということで決断しました。ただし新しく建てるマンションには、自宅にあったもので使えるものはたくさん取り入れてほしいと、ウエムラ建設さんにお願いしたのです。

特に最上階のご自宅には、古材だった柱や梁がふんだんに盛り込まれているようですね。

自宅のデザインや設計にはかなりこだわりました。私たちも資料や本などで勉強して、「こんな感じにしてほしい」と具体的にウエムラ建設さんに提案しました。それをちゃんと聞き入れてくださって、うまい具合にデザインしてくださいました。解体された自宅の古材の山を見て、一体これがどうなるのかと不安になったりもしましたが(笑)、完成した家を見たときは、あの柱や梁が、新たな命を吹き込まれたかのように、いきいきと蘇っていて、それはもう、感激しましたね。建て直しの話が浮上してから引き渡しまで4、5年はかかりましたが、思いきって決断してよかったと思っています。

マンションの部屋の特徴などについて教えてください。

1LDKが10戸、2LDKが15戸。それぞれシングルもしくは新婚さん向けの部屋ですが、通常よりワンランク上の広さですし、室内で小型犬を飼うこともできます。セキュリティも万全です。ちなみに最上階の自宅は次男家族との二世帯住宅となっています。玄関は別々ですが、室内でつながっているので行き来もしやすいですね。1才を迎えたばかりの孫といつでも遊べます。なにより昔の家の面影をとどめた部屋で、末永く暮らせるだけで幸せです。これもウエムラ建設さんとご先祖様のおかげと感謝しています。